ベトナム訪問3日目1

本日はGia Dinh Hospitalという病院で公立の病院らしいです。昨日は私立病院で比較的ベトナムで裕福な病院とのことですが、本日は公立でそんなに裕福でない人たちが集まってくる病院とのこと。確かに少し昨日と雰囲気が違います。本日の病院は2-3年前に設立され年間200件ほどPCIを行っているとのこと。新しい病院なのでスタッフも慣れていないようです。使用できるstent本数、balloonも制限が昨日の病院よりも厳しい。PCIの適応も少し疑問が残りました。でもPCIで何とかやってくれないかとのリクエスト。ん-。TRIも慣れてないらしくpunctureまでさせられました。1例目はRCAのCTOで1回目どなたがやったのか分かりませんが、堅いtapered wireまで使ってfailureに終わったcaseでした。私はR tapered wireをfirst choiceし5分ほどでcross成功。POBA+stentで終了。2例目は簡単な症例(stentの使用本数にはかなり制限がありました)で問題なく終了。ランチタイム!おお-また日本の弁当!現地スタッフは大喜びです。3例目これが問題で40歳台の女性でp-RCAがCTOでLCXが小さく、LADおよびRCAは高度石灰化でectatic。まがりもきつい。LADにstent置いても血管が大きすぎてstentが浮いてしまうのは目にみえています。また腎機能が悪くCcr20とのこと。これはCABGでしょう!誰がPCIやるのって感じ。これをやってくれと?ROTAあるの?無い?IABPは?無い?とうしても無理だよ!RCA CTO通しても造影剤多くなるだろうし透析になってしまいます。透析はベトナムでは非常に高いらしい。また地方の病院では透析などやっていないらしい。でもどうしてもPCIでやってくれと。仕方ないのでLADにGWが通り、またballoonが通れば何とかなるかと思い、やることに。しかし、石灰化のためGW操作もままならず、通過しません。Micro cath、C●sa●irも石灰化屈曲部を通過しない。やはりROTAがないと無理です。このままやり続けるとLADも閉塞してしまうことになるので、すぐ諦めCABGを患者さんに勧めるよう説得した次第です。もう少しPCIの適応を検討してほしいものです。4例目はLADのCTOで石灰化で閉塞しています。R tapered wireで開始しましたが、歯が立たず、Mi●le 3→Con●st proで通過しPOBA+Stentで終了。本日は4例でしたが、昨日よりいろいろな面で気を使いつかれました。Puncureなど日本でも最近やっていなかったのですが2例とも太い針で入りました。ベトナムでも病院によりレベルは様々です。