Clot shooter

本日1例目のlate stent thrombosisのケースですが、stent 2枚入っており、3枚目を入れるのは少し問題があるので、できるだけPOBAのみで仕上げようという戦略で望みました。そう10分位long inflationをしてPOBAだけで終わろうと。昔、perfusion balloonが存在した時には時々やっていた手技です。しかし、現在perfusion balloonはないため、通常のballoonではinflate中、血流遮断をしてしまうため患者さんの胸痛、血行動態の破綻などがおこりlong inflationは出来ません。そこで以前宮崎の柴田先生から教えてもらったClot shooterを使用することにしました。Clot shooterとはKaneka社が出している薬剤注入用micro cath.です。Micro cath.ですが尖端から5cm位のところでしょうか側孔がいっぱいあいており、また尖端にも孔があいています。Clot shooterを病変にもっていき、側孔と先端の孔の間にballoonをもっていきballoonをinfalteすればいいのです。血液はClot shooterの側孔から先端の孔に流れ末梢血液灌流されるというのが原理です。まあperfusion micro cath.とでも言うべきでしょうか。それにより長時間のballoon inflateが可能となるというわけです。Coronary perforationの際も役に立つらしいのですが、うちではperforationがなかったため、その目的での使用経験はありません。というわけでやってみたのですが、どうも末梢への血液灌流がよくありませんでした。もうちょっとballoonを低圧でやるのがよかったかもしれません。Clot shooterの側孔が小さく、あまり潅流圧を保てないのかもしれませんが・・・。以前書きましたが11月にはRyuseiというperfusion balloonが復活するため、Clot shooterの出番はなくなりますが。Ryuseiは潅流圧・量も多いらしいです。Balloon sizeは2.5-4.0mmのラインアップがあり、2atmの低圧でballoonをinflateしても末梢への血液灌流も保てるように設計されているらしいです。