超高齢

超高齢95歳AMIの方でした。緊急カテ、血行再建をするかの議論になるかと思います。歩行も出来もある方で、しかし認知症あり安静が保てるかは疑問。高齢でありmedicalという選択肢もあろうかと思いますが、medicalにすると入院期間も長くなり、また今後発作が起こるかもしれません。長期入院により認知症が進み、筋力低下で寝たきりになる可能性も高いです。そういうことを考え緊急カテに踏み切りました。LADの1VDでdistal protection下にPOBA+Endeavorで終了です。時間も診断を入れて約15分。10数年前までは70歳を超えるとカテ禁忌という時代もありました。このような高齢の方がPCIの恩恵を受けられるようになったのもdeviceの改良、カテの細小化によるところが多いと思います。病院により治療方針が分かれる症例と思いますが、高齢だからという理由だけで保存的治療にするのではなく、前述した理由などによりカテによるPCIを行っても良いと私は考えます。もちろん御家族などの内服薬の管理などバックアップ体制も重要です。一人暮らしや、高齢夫婦のみでは不十分でしょう。この方は御家族のバックアップは可能な方でした。緊急カテ、PCIの適応を考えさせられる症例でした。